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ちょっぴりマニアック 製本好きさん いらっしゃい④ 「表紙貼り加工」の話

みなさん、こんにちは。

天地小口今村です!

 

 

皆さま一月はゆっくりできたでしょうか?

今年の札幌は雪が少ないですね。

札幌に大雪が降ったのは確か3年前くらいでしょうか。私はどうしても会社に行かなくてはならない!と思い家の前にこんもり雪があって、近所の人達には「絶対に今日はダメだ!家からでない方がいい」という助言を頂いたのにも関わらず、無謀にも家から出ようとして2m車が進んだ所でビクとも動かなくなった経験がございます。

 

 

近所の方にはもうこれでもかと謝りながら、脱出をお手伝い頂き、何とか駐車場に戻すことが出来ました。

 

 

もう二度と馬鹿なマネはしないと決断した日でした。(もうこの時30歳です。いい大人です)

無理をしてたくさんの人に迷惑をかけてしまう方がよっぽど恥ずかしいことを知りました。(後日菓子折りを持って近所を歩き回ったのはここだけの話)

ご迷惑をおかけしたご近所の皆さま本当にすいませんでした。(読んでくれてるかな?)

 

 

その3年前の札幌に限らず、他の地域ではいわゆる「雪害」がおきていて、屋根からの落雪に注意を促されています。

今年は特に気温が高いので、雪も重くなり余計危ないですからね。

 

 

雪国のみなさん本当に気を付けましょう!

そして今年の冬も乗り越えていきましょう!

 

 

さっそく本日の内容です!

製本好きさんいらっしゃい その4「表紙貼り加工について」

 

今日は表紙貼り加工についてです!

またまたほんのすこしコアでニッチな製本のお話です。

ご興味のある方はよかったら読んでみてくださいね。

 

 

ハードカバー上製本では、印刷された用紙に表紙ボール2枚・背ボールという材料を貼り合わせて、合体する前のハードカバーを作成します。

 

 

↓こんな感じです

 

 

弊社では、量が多い場合は外部に委託する場合もございますが、boocoの「北海道の窓」や「CHIP NOTE & BOOK」ノートシリーズ(実は特殊な作りしてます)であったり、他サービスの「いしだえほん」や「CRAFT ZINE」は全て社内で手貼りしております!

 

 

↓こんな機械を使って貼りまーす

表紙手貼り機械

 

 

実は私も工場で働いていたときは、ここで一日中表紙を作ったことがあるのですが、これ結構楽しいんですよ(笑)

 

 

背ボールが曲がって貼ってしまったり、折り返しがあまくて天地がぶよぶよしたり結構気を遣うポイントはあるのですが、色々考えながらやっていると時間があっという間に過ぎていきます。

集中する分時間は早く過ぎますし、疲れますがその分楽しいですよ!!

やってみたい方はぜひ弊社への入社をお待ちしております(笑)

 

そしてハードカバー本の表紙貼り加工は、本の外見や印象を大きく左右する重要な工程です!

ここでは、表紙貼り加工の基本的なポイントについてまとめます。

 

 

  1. ● 印刷物を表紙貼り機械の上に乗せ、セットする

 

ここがずれたりすると背のボールが曲がってしまうので、いきなり気をめちゃくちゃ使います。むしろここが一番大事です。これがずれるとこの後全部ズレます(笑)

 

 

今村実演中

 

 

  1. ● 片面がシールになっているため、剥離紙を剥がしてボールを乗せる

 

ボールを貼る前にセンターがズレていないか、ガイドに合わせてまっすぐ貼ることに注意しながら作業を進めます

 

 

ボールを背中と

○○に貼り・・・

 

 

  1. ● 天地から折り返していく

 

先に天地を折り返します。

ここでも注意が必要で慣れてくるとジャンジャンスピーディに進めていくのですが、折り返しが少しでも甘くなると表紙が少しだけ浮いてブヨブヨしちゃうんです。すんごい気になるんです(笑)

 

 

なので、そうならないようにしっかり折り返していきます!

 

 

機械の隙間にあるローラーに入れ込み・・・

天地の折り返しをします

 

 

  1. ● 折り返しの角を潰して、小口を折り返していく

 

 

この<角をつぶす>という工程はもしかしたら弊社だけかもしれません。

 

 

boocoや弊社で作成する絵本やアルバムもそうですが、表紙の角が鋭利になってしまうと、その分どこか体に強く当たってしまうとケガをしたりしてしまうかもしれません。

 

特に幼稚園のアルバムを作ることが多いため、弊社で表紙を作成する場合は全て角を少し内側に入れて鋭利な角にならないように作っております!

角を潰したら、天地と同じくブヨブヨしないように折り返して行きます。

 

 

ひとつずつ指でつぶして

 

  1. 表紙貼り完成!!

 

 

表紙の溝部分にはボールを貼らないのでライトが透けてますね

真ん中が本の背文字部分となります

 

 

 

ここで完成した!と油断してはいけません。

必ず出来上がりをチェックします。

 

 

背ボールは曲がっていないか、天地小口はブヨブヨしていないか、角は鋭利になっていないか…etc

何か違和感が一部でもあれば、その分は作り直しです。

 

 

ハードカバー本の表紙貼り加工は、本の魅力や価値を引き立てる重要な工程です。

 

 

素材やデザイン、手法によってイメージがガラッと変わりますし、それ故に丁寧な作業が求められる工程になります。

もちろん表紙貼りの加工が完了したあとに、さらなる表紙加工がある場合もあります。

 

 

箔押しであったり、抜き加工であったり…etc

 

 

もちろん協力会社ともたくさん打ち合わせして、協力して頂きながら本が出来上がっていきます。

もう出来上がるまでワクワクしますよ!でも怖さもあります。

 

 

何が起きるかわからないこともありますからね。

それがモノづくりの醍醐味なのかもしれないですね!

 

 

この後は次の工程にいき、以前お話しした「表紙クルミ」という工程に移っていきます!

 

↓「表紙クルミ」のブログです。ぜひ読んでみてください!

ちょっぴりマニアック 製本好きさん いらっしゃい③ 「表紙クルミ」の話

 

 

あと実は「製本体験キット」というものを販売していて、表紙加工~合体部分までをご自宅で体験できるキットがございます!

YouTubeで解説付きなので、ぜひ皆さまもお試しくださ~い!

 

製本体験キット「ぶっくる」

制作用Youtube

 

以上となります!

いかがでしたでしょうか??

 

 

製本って実は複雑な工程の中で成り立っています。

手製本ともなるとなおさらです。

 

 

ただ石田製本として価値を創り、守り続けるためにも、まごころ込めてしっかり作って皆さまにboocoをお届けしていきます!

 

 

したっけ~

 

 

 


 

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